【要件定義】システム開発前に明確にすべき4つのこと

昨今、より付加価値の高いサービスをお客様に届けるために、「製品単体」を販売するモノ売りから「製品+IoTサービス」を販売するコト売りへと価値提供型の企業へとシフトしています。
製造業の世界では、これまではPLCやセンサー、ロボットの製品単体をお客様が要求するスペックに合わせて提案していました。しかし、工場のIoT化やDX化などのお客様が最終的にやりたいことを実現するために提案する製品がいかに価値を生むかを訴求しなければいけません。それには製品単体の提案ではなく、システムとして要件を定義し提案することが必要になってきます。

この記事で分かること

  • 要件定義とは
  • 要件定義がなぜ必要なのか
  • 要件定義で明確にすべき4つのこと
目次

要件定義とは

通常、システムの開発では要件定義から始まります。要件定義を一言でいうと、お客様の課題から解決策の全体像を捉えることです。

要件定義がなぜ必要なのか

要件定義はシステム開発において一番重要です。要件定義は開発に入る前に「何をつくるか」を関係者と合意するために行われます。逆に、要件定義ができていないとお客様との間で期待のすれ違いが起こり、必ずトラブルに発展します。そのため、要件定義が必要とされているのです。

要件定義で明確にすべきこと

①背景

システム導入の背景=目的を明確にしましょう。例えば、ロボットシステムを導入したいというお客様に対してどのような問題や課題を解決したくてロボットを導入したいのかをはっきりさせる必要があります。人手不足、生産性向上、品質安定化、稼働率向上など導入したい背景を明確にすることで、お客様の実現したい機能が背景・目的に有効なのか判断することができます

②実現すべき機能

背景・目的が分かった後は、実現すべき機能を明確にしていきます。

まずは、目的を達成するために必要な要望・要件を特定します。目的と直接的に関連する重要な要件・要望を優先的に選択します。目的の達成に最も貢献する要件・要望を特定し、優先度を付けることが重要です。

その後、目的から要望・要件を洗い出します。お客様の背景やありたい姿を明確にし、様々な視点から要件や要望を考えます。当然、1人で要望・要件の抜け・漏れを確認するは難しいため、社内の関係メンバや有識者と話し合い確認します。

③役務範囲

お客様の課題から解決策の全体像を捉えることが要件定義ですが、その全体像=システム全体のどの部分の機能を実装するのか明確にする必要があります。

役務範囲

  • 自社で担当する範囲
  • お客様で担当する範囲(お客様で準備していただく機材や配線など)
  • 検収条件(現地でのお客様の動作確認、どんな成果物を提出するのか)
  • 納期・納入場所

④保証範囲

以下を念頭に入れて保証範囲を明確にします。

役務範囲

  • サービスまたは製品の範囲と内容を明確に記載する
  • 保証の有効期間と適用条件を明示する
  • 保証の範囲と限定事項を明確に定める
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この記事を書いた人

ただのサラリーマン | PLC | 画像 | ロボット | 製造業のノウハウを発信しています |

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