どんな場合にAMRを選ぶの？搬送形態におけるAMRとAGVの違い

こんな疑問に対して搬送形態に絞ってAMRとAGVの特徴を書きました。

この記事で分かること

AMRかAGVかは搬送形態で選ぶ

往復搬送／周回搬送

AGV

AGVは往復動作および周回搬送が得意です。固定されたガイドに従って開始地から目的地まで移動するため、工場や倉庫などでの繰り返し搬送に適しています。

AMR

AMRでも往復搬送や周回搬送は可能ですが、投資対効果が合わないことがほとんどです。往復搬送や周回搬送の場合は、基本的にはAGVを選択します。しかし、人との協働が必要の場合はAMRを選択することもあります。

1対多搬送／多対1搬送／多対多搬送

AGV

AGVは固定されたガイドに従って走行します。1度に複数の目的地や複数の開始地から複数の目的地に移動するためには、多くのガイドが必要となりAGVの苦手な搬送形態となっています。設置できたとしても固定ガイドを貼り直すなどのメンテナンスに工数や費用が必要となります。

AMR

AMRは1対多、多対1、多対多の搬送形態に適しています。AGVの走行に必要な固定ガイドが不要なため、異なる搬送元から異なる搬送先への同時移動が可能です。また人がAMRの前に飛び出して来ても停止して、回避動作を行うことができるため、搬送エリアでの人との協働に適しています。

まとめ

今回は搬送形態に絞ってAMRとAGVの違いを説明しました。AGVは往復動作や周回動作に特化し、通常は単純な搬送形態で使用されます。一方、AMRはより柔軟で多様な動作パターンを実行できるため、1対多、多対1、多対多の搬送形態に適しています。そのため、AMRかAGVかは搬送の複雑さや人との協働作業が必要かに応じて決定します。